りんごの皮には様々な栄養素が含まれていると言われています。
しかし、皮には農薬などがついていそうで食べてしまうには心配になります。せっかくの栄養素を無駄にするのももったいないので、食べられるなら食べたいものです。
そこで今回は、りんごは皮ごと食べても大丈夫なのか、皮を食べる利点って何なのか。皮ごと食べる時の洗い方はどうすれば良いのか。皮ごと食べても残留農薬の心配はないのかなどについてご紹介します。
目次
りんごは皮ごと食べても大丈夫?皮を食べる利点って?
大量の農薬を使って育てられていなければ、水で洗って皮ごと食べても問題ありません。
りんごの皮にはたくさんの栄養素が含まれているので、健康面を考えたら皮ごと食べた方が良いですね。
りんごの皮に含まれている栄養素
・プロシアニジン
りんごに多く含まれている抗酸化作用の強い成分です。
活性酸素を抑制してくれるので、血流を改善する効果が期待できます。コレステロールや中性脂肪の低下も期待できます。
・エピカテキン
抗酸化作用が高く、活性酸素を取り除き、血管を修復してくれます。お茶に多く含まれているカテキンは、エピカテキンが加熱処理をして形を変えたものになります。
りんごの皮に含まれるエピカテキンは、直接摂取できるので、より高い効果が期待できます。
・アントシアニン
植物が紫外線から身を守るための成分です。アントシアニンを摂取すれば視力回復や眼精疲労の予防、白内障などの眼病も予防してくれます。また、花粉症やメタボリック症候群にも効果があるとされています。
・ペクチン
別名「りんごペクチン」と呼ばれていて、りんごの皮と実の間に含まれる水溶性食物繊維の事です。デトックス効果が高く、コレステロール値を下げてくれます。また、血糖値の上昇を防いでくれたり、内臓脂肪を分解したり整腸作用もあります。
・カリウム
体内にあるいらない塩分を排泄して高血圧や動脈硬化などを予防してくれる成分です。また、利尿作用もあるのでむくみも取り除いてくれます。筋肉痛や痙攣の予防にも効果があり、りんごの皮に多く含まれていて加熱やすりおろしても効果はなくならない優秀な成分です。
りんごを皮ごと美味しく食べるレシピ
皮ごと美味しく食べられるレシピもたくさんあります。
皮ごとりんごのコンポート
材料
・りんご1個
・砂糖大2
・レモン果汁大1〜
作り方
1、りんごの芯を除いて皮ごと一口大にカットします。
2、お皿に1を並べて砂糖をかけて、ふんわりとラップをしてレンジで3~5分加熱します。
3、火が通ってトロッとしていたら、仕上げにレモン果汁を回し掛けます。
熱々のままでも冷蔵庫で冷やしてからでも美味しく頂けます。
りんごの加熱時間やレモン果汁の量などはお好みで調節してみて下さい。
りんごを皮ごと食べるときの洗い方は?
りんごの皮には多くの栄養素が含まれているので栄養を無駄なく摂取したいと思っても、表面についた農薬も一緒に食べるとなると少し抵抗を感じてしまう方も多いのではないでしょうか。
りんごに使われている農薬は水溶性なので水で洗い流してしまえばほとんど落とすことができます。
万が一残っていても体には影響がないぐらいの量なので、あまり気にする必要はありません。
しかし、それでも気になるという方もいると思います。
その場合には、さらに農薬をしっかりと落とす洗い方をした方が良いですね。
りんごの残留農薬の落とし方
水洗いだけで基本OKなのですが、やっぱり気になるって時の洗い方についてご紹介していきます。
流水でこすり洗い
水洗いでほとんど落ちますが、さらにしっかりと落としたいなら、柔らかい布やスポンジでこすり洗いをします。
あまり強くこすると、表面が傷ついてしまうので優しく擦って下さい。
重曹水で洗う
食器や野菜を洗う際には、1Lの水に大4程度の重曹を入れ、柔らかいスポンジなどでこすり洗いします。使用方法は各重曹の使用方法に従ってください。
重曹が効果的な理由は、農薬の中にはまれに油性のものがあります。油性の農薬は水洗いだけでは落ちないので、重曹を入れた水で洗えば油性の農薬も落とすことができます。重曹は油と混ざると石けんに変化します。
野菜用洗剤で洗う
野菜を洗うための洗剤というものがあります。
また、食器洗い洗剤でも用途欄に「野菜・果物」と書かれてあれば、使える洗剤もあります。
野菜や果物が洗える洗剤と洗えない洗剤の違いは、食品衛生法に定められて決まっています。
野菜・果物洗い用洗剤は、成分規格と使用法でヒ素や重金属、メタノールなどを含まないことや、中性であること、酵素や漂白剤を含まないことが決まりとなっていて、その条件を全てクリアしたものが、野菜が洗える洗剤になります。
また、作っている量が少なく見た目はあまりよくありませんが、農薬が一切使われていない無農薬のりんごも販売されています。
どうしても農薬が気になる方は調べてみるのも良いかもしれません。
りんごを皮ごと食べても残留農薬って心配ない?
無農薬と表記がされていないりんごには、農薬は使われています。
農薬は分布した後すぐに効力を失うわけではないので、残ってしまった農薬が食べ物と一緒に口に入ってしまう事もあります。
この残ってしまった農薬を「残留農薬」と呼びます。
人の健康に害を及ぼしてはいけないので、農薬の登録の際には安全性に関する厳重な審査が実施されています。
また、使用頻度についても厳重に管理されているので日本で販売されているりんごは皮ごと食べても残留農薬による被害はなく、安全となっています。
美味しいりんごの選び方
ここで美味しいリンゴの選び方をご紹介していきます。
ポイントは4つ
- なるべくツヤがない
- 上部のツルが太い
- 全体的に色づきが均一である
- ずしっと重く香りが良い
①ツヤがなるべくない
なんとなーくツヤのあるりんごの方が美味しそうに感じちゃいますが、実はなるべくツヤのないりんごがおすすめです。
りんごの表面がツヤツヤと輝いていると見た目が良いので選んでしまいますが、表面がツヤツヤしているのは中の糖分が皮の表面に出ているからです。中の糖分が出てしまうと甘みがなくなっている場合もあるので気をつけて下さい。
②上部のツルが太い
りんごの上部にあるツルが太いものがおすすめです。
ツルが太くなっているのは、栄養を十分に蓄えて成長した証拠です。
また、ツルがみずみずしいりんごは新鮮度合が高いものです。
③全体的に色づきが均一である
全体が均一に色づいているりんごがおすすめです。
パッと見るだけじゃなく、りんごを手に取って下の方まで全体が色づいているかを確認してから購入して下さい。
④ずしっと重く香りが良い
手に取ってみた時にズシっと重くて香りが良いりんごがおすすめです。
選ぶ時に、売られているりんごを両手に持って、重みや香りなどを比べてみて下さい。
りんごによって違いがあることがわかります。
まとめ
冬になると店頭にりんごがたくさん置かれています。
皮のまま食べる習慣はあまりありませんが、皮にもたくさんの栄養素があるなら皮ごと食べた方が良いのかも…
農薬は皮と身の間に溜まるんだ…なんて聞いたことがあって、ずっと皮剥かないとダメだって思ってました。
基本的にさっと水洗いでOKだったなんてびっくりです。
林檎についた農薬についてはこちらの記事も参考になります。
→ りんごの皮には農薬が?!除去方法と食べない方が良いものは?