犬を飼っていると毎年狂犬病の予防接種を受けるんですが副作用が怖くて受けさせてくないなんて人も居るのではないでしょうか。
人間でもそうですが、予防接種には副作用もつきものです。子供への予防接種を副作用を理由に受けさせないという判断をする親が居るように、犬の予防接種も自己判断で回避できるものなのか気になりますよね。
そこで今回は、狂犬病の予防接種の副作用について、打ちたくないときは打たなくても良いのか、予防接種を免除されることがあるのかについてお話していこうと思います。
ぜひ参考にしてみてください♪
目次
狂犬病の予防接種に副作用ってあるの?
愛犬家の皆さんはご存知かもしれませんが、犬を飼うとなると避けられないのがこの狂犬病の予防接種です。
犬も人と同じで病気になるのを防ぐ為予防接種をするのですが、これも人と同じで副作用があるんです。
副作用があると受けさせたくないって思う人も多いと思います。
狂犬病の予防接種を受けて大切な愛犬が副作用を引き起こす事もあります。
では具体的にどのような副作用の症状があるのでしょうか?
副作用によって引き起こされる症状
副作用には様々な種類があり、嘔吐、下痢、発熱、消化器疾患、湿疹などがあります。
そして死に至る可能性もあるアナフィラキシーなどもあります。
①嘔吐・下痢
狂犬病の予防接種の副作用で最も多いとされる副作用です。
注射をする直前まで元気だった愛犬が、注射をした後になって下痢や嘔吐などの症状があらわれた場合には、副作用が考えられます。
特に小型犬は副作用が出やすく、症状が悪化しやすいのですぐに動物病院へ連絡しましょう。
また小型犬、大型犬問わず、嘔吐物や排泄物に血が混じっている場合はすぐに動物病院で診察を受けましょう。
②発熱・消化器疾患
体がワクチンを異物として認識してしまうと、それを攻撃してしまうことがあります。
その攻撃反応が強くなると発熱などといった症状として副作用があらわれます。
場合によっては発熱だけではなく、食欲不振や嘔吐、消化器疾患を併発することがあります。
さらに脱水に陥る危険性もあります。
③湿疹
予防接種後に犬の顔付近に蕁麻疹のような湿疹があらわれる場合があります。
これはワクチンの成分にアレルギー反応を起こしていると考えられます。
すぐに動物病院で診察を受けるようにしましょう。
④アナフィラキシー
ひどい症状になると「アナフィラキシー」といった呼吸困難を引き起こす重度の副作用もあります
予防接種の効果を高める成分に強いアレルギー症状を起こしていることが考えられます。命を落とす危険性が非常に高くなるので、すぐに動物病院へ搬送して下さい。
人間と一緒で犬にも様々な副作用が起きる場合があります。
もし副作用が起きるかどうか心配な場合は、予防接種後30分は動物病院などで待機し様子を見ましょう。
狂犬病の予防接種を打ちたくないときはどうする?
人によっては予防接種を打ちたくないという方がいます。
理由は様々かと思いますが、法律で定められていられる事なので「打ちたくない」では済ませられません。
「そんな法律なんて存在するの??」と疑問に感じる方の為に少しだけこの法律に触れてみます。
狂犬病のワクチン接種は、「狂犬病予防法」という法律で決められています。
この狂犬病予防法には、飼い主による毎年1回の接種が義務付けられています。
だから基本的にはワクチン接種を免れることは出来ないんですよね。
ただし、例外はあります。その例外に該当する犬は「注射不適当犬」と呼ばれています。
(なんかもうちょっと言い方ないのかしら…って思うのは私だけですかね。)
まぁそえはさておきこの注射不敵当犬はどのような犬なのでしょうか?
注射不適当犬とは
注射を受けるのに適しない犬という意味で、日本獣医師会の作った狂犬病集合予防注射実施のためのガイドラインで設定されています。
これに当てはまるのは
- 余命の短い重篤な心不全の犬
- 余命の短い重篤な腎不全の犬
- 咬傷事故を起こして鑑定期間中の犬
- 死に関わるような重篤な疾病に罹っている犬
- 以前ワクチン注射でアナフィラキシーを呈した犬
といったものにあてはまる犬です。
この状態にあてはまれば、狂犬病ワクチンの接種は免除されます。
接種免除には」手続きが必要!
ただし動物病院などに猶予証明書というものを書いてもらい、それを自分の住む市区町村に提出しなくてはいけません。
毎年ではなく、その申請した年だけ免除してもらえるという意味なので注意して下さい。
(詳細は後述します。)
狂犬病の予防接種に適合しないという証明は毎年出さないとダメなんですね。
なんか上の条件によっては1度出したらOKという感じのものもあるように感じちゃうんですが法律ってやっぱりやっかいなんですね。
自分の愛犬は予防接種をしなくても大丈夫とは思わずに、きちんと予防接種を受けに行きましょう。 もし、愛犬の体調などが良くない場合があった時は獣医師に相談しましょう。
集団接種の時は体調が悪くてできなくて…なんて時も動物病院に行けば注射は打ってもらえるので、専門家の意見を聞きつつ適切な対応をしたいですね。
狂犬病の予防接種って免除もあるの?条件は?
先程予防接種が免除される注射不適当犬についてお話をしました。
そして免除を受ける為には猶予証明書というものを各市区町村に提出しなくてはいけません。
では、その猶予証明書とはどんなものなのでしょうか?
猶予証明書とは
猶予証明書には、飼い主の住所氏名、猶予の理由と獣医師の名前の他に、犬の種類や体格などの特徴を書く書類です。
これは「狂犬病集合予防注射実施のためのガイドライン」の中で「狂犬病予防注射実施猶予証明書」の様式を作ってあるものです。各動物病院でこの証明書を作成してくれます。
猶予証明書をもらうには
基本的に狂犬病の猶予証明書は、動物病院での発行になります。
愛犬に持病などがあり、普段から通っているかかりつけの動物病院がある場合はそちらで発行してもらいましょう。
基本的にかかりつけの動物病院であれば、接種しない方が良いという事情があるのですぐに猶予証明書を出してくれる場合が多いです。
ただし特にかかりつけの動物病院がなく、「具合が悪そうだから」という理由で申請しても猶予証明書を発行してもらうことは出来ないので注意して下さい。
具合が悪い場合は症状に応じた検査や診察をそれぞれ行い、病名や症状など猶予の理由を明確にしないといけません。
その為狂犬病接種案内のはがきを持って行って、動物病院で診察を受けるような形になります。
集合注射の際に健康状態を指摘され、接種できなかった場合なども動物病院できちん診察を受け、猶予証明を発行してもらう必要があります。
診察や検査の結果、異常が見つからない場合にはその場で接種する事が出来ます。
猶予証明書の料金や提出法
動物病院は狂犬病の猶予についての証明書は発行してくれますが、手続きは行いません。
その為飼い主さんが狂犬病の案内はがきと一緒に猶予証明書を各市区町村の担当部署に提出します。
ただし、猶予証明書の猶予期間は1年間(その年度)のみ有効となっています。
毎年猶予申請をする場合はその都度、証明書を発行してもらわなくてはいけません。
因みに猶予証明書の料金は2,000円程度ですが、診察や検査が必要になる場合には別途で料金がかかります。
また、中には獣医師会に未加入の動物病院があります。そのような動物病院は少し手続法が異なる場合がありますので事前に確認をしておきましょう。
最近では獣医師会に未加入の動物病院が増えてきています。
猶予証明書が必要な場合は、きちんと手続きの方法を確認しておく事が大切ですね。
予防接種を免除してもらうだけでも結構労力が必要なんですね。
愛犬を守るための予防接種なので面倒だから受けたくないなんて人も、法律に則って免除してもらおうと思ったらこちらの方が面倒かもしれませんよ。
まとめ
毎年のようにしなくてはいけない狂犬病の予防接種。面倒くさいと思うのもわかりますが大切な愛犬の為に予防接種を受けましょう。
予防接種を受けて愛犬の様子が変だと思ったら動物病院に行ってきちんと診察を受ける事をおすすめします。
狂犬病の予防接種を受けて、飼い主と愛犬と共に健やかに暮らせるようにしたいものですね。