基本的には、喪中にお年玉をあげてはいけません。
現在では、父母が亡くなった場合には一年間は喪中として、お祝い事を控える習慣になっています。それで、年賀状のやり取り控えて喪中はがきを出すわけです。
お年玉もお祝い事なので控えるという地方が多いのです。
喪中とお年玉にまつわる知識について、詳しく説明しましょう。
目次
喪中にお年玉をあげるのはダメ?
まず知っておきたいのは、忌中と喪中とは違うということです。どちらも肉親の死に際して身を慎むことに変わりはないのですが、忌中が神社への参拝を控えたり、結婚式などの祝い事への参加を避けるなど、身を慎む内容が厳しくなっています。
香典返しなどは、忌中が明けてから配るのが本来のあり方です。忌中の期間は仏式の場合49日に、神道式は50日、キリスト教式の場合は1ヶ月になります。
これに対して喪中の期間は一年間と長く、結婚式などは控える他、年賀状やお年玉のやり取りを遠慮するわけです。
地域や家庭によって違いますが、お年玉は新年を迎えてのお祝い事なので、喪中にお年玉をあげてないのが一般的なのです。
新年のあいさつも「昨年中はお世話になりました。今年もよろしくお願いいたします」として、「おめでとうございます」という表現は避けるようにします。
喪中にお年玉をあげる際の注意点は?
喪中にお年玉をあげてはいけないといわれても、子供はそんな大人の事情は分からず、期待しているものです。
喪中でも子供や孫にお年玉をあげたいという人も多くいて、その場合には「お小遣い」としてあげるのが一般的です。
ポチ袋はご祝儀用なので、喪中のお小遣いには使いません。封筒などに入れて渡します。
必ずしも新札を用意する必要はありせんが、やはりマナーとして新札で渡すのがいいでしょう。
無地の白い新しい封筒にお金を入れ、その表書きには、両親なら「お小遣い」、それ以外の人なら「書籍代」、「文房具代」と書きます。
子供にはお年玉でない理由をよく説明し、喪中のマナーを教える教育の機会にしましょう。
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喪中の相手に渡すお年玉のマナーについて
喪中の相手には、お年玉を渡さないのがマナーです。しかし相手の子供は、自分の家が喪中でお年玉をもらえないことを理解していないことが多いので期待しています。
そういう子供にお年玉をあげないと、ケチな人だとおもわれますから、やはりお小遣いとして渡します。マナーは自分が喪中の場合と同じです。無地の白い封筒にお小遣い、書籍代、文房具代といった表書きで渡します。
相手が喪中なので、お返しを期待することはできません。そのことをよく自分の子供たちに理解させておくことが必要です。
大人でも、喪中にお年玉のやり取りをしないというマナーについてよく知らないのですから、まして子供には理解できません。子供の期待を裏切らないようにするためには、お小遣いとして渡すのがいいでしょう。
その他、喪中には、初詣でに行かないと、かおせち料理を作らないとか、門松などのお正月飾りをしないとか、地方によっていろいろな風習があります。
分からないことはお年寄りや詳しい人に聞くなどして、調べるといいでしょう。
喪中に祝い事を控えるのは、あくまで相手に常識がないと思われるのを避けるためのものです。
ですから自分の家庭内では、家族の同意で好きなようにしていいのです。故人の誕生日を記念したり、故人が好きだった行事を楽しんだりするのは自由です。
相手が不快にさえ思わなけば、それぞれの家庭の事情で喪に服せばそれでいいのではないでしょうか。
まとめ
最近では、喪中のマナーもだんだんと守らない人が多くなって、喪中はがきくらいになりました。
お年玉をやり取りする家庭も増えています。それでも昔からのマナーを大切に思う人もいます。
そういった相手に失礼のないよう、最低限の知識は知っておきましょう。